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自動車整備士の日々の作業風景、本音等々… 整備士の日常をその視点から徒然なるままに綴る日々の記録。
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前回に引き続き、A/Tミッションの交換について、少し記事にしたいと思います。

マニュアルミッションとの大きな違いは、クラッチが無い事ですが、
それによって、クラッチ板の摩耗によるクラッチのO.Hが無くなって、
ユーザーにとっては、分解整備による出費が無い事。
それに、煩わしい操作が減る分、快適に楽に運転が出来るのは
大いなるメリットと言えますね。

ですが、その快適な機能を維持する為には、やはりメンテナンスは必要です。
 

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A/Tミッションがすっかり主流となった昨今、
マニュアルの様にラフな操作でのトラブルも無く、
メンテナンスを気にしないで乗ってる人も多いのではないでしょうか。

確かに、やんちゃな乗り方をしない限り、トラブルらしいトラブルも無く、
快適な操作性で、万人向けのミッションではありますが…

そこは機械、ノーメンテナンスとはいかないのですね。

DCF_0118.JPG      DCF_0119.JPG


エンジンオイルがどのように外に漏れないようになってるのか、
疑問に思ったことはないでしょうか?…

クランクシャフトがエンジン内から外に出てるからには当然オイルが漏れない
構造になってる訳で…これはエンジンに関わらず、自動車の構成部品には大抵
オイルシール、ダストシールと言われる物が付いています。

このオイルシールが劣化、摩耗する事によってオイル漏れが発生し、
酷くなると全く機能せずに、ベアリング、ギア等の焼き付きに至る訳です。

(左はフロントデフのサイドシール。右はオペルのカムシャフトシール。)
DCF_0067.JPGDCF_0084.JPG
最近は余り見なくなりましたが、昔はマフラーから煙を吐きながら走行する車は
ザラにあったような気がします。

一口に煙と言っても、その色や量によって、正常なものなのか異常なのか、
それはそのエンジンの機構によって決まるのですが…

例えばガソリン2サイクルエンジンなら原付などに見られる様に
常に混合気にオイルを混じらせて燃焼するものは、必然的にオイルの燃焼に
伴う青白い煙を吐きながら走行するのが当然なのですが、
4サイクルのエンジンとなると当然ではなくなります…俗に言うオイル下がり
或はオイル上がりと言われるものです。

最近では、ターボの普及によってこれのトラブルによる白煙も追加され、
今時の車がマフラーから煙を吐いて走行してる場合は、ほぼ間違いなくオイル
の内側への漏れによって引き起こされてると言っていいでしょう。
DCF_0051.JPG

恩師からの電話で再びオペルの冷却水が漏れているようだとの事…
何かと水廻りのトラブルが頻繁に起こるので、恩師も普段から
注意されて見ていたようです。

工業高校の先生だった恩師なので、機械の事にはかなり詳しく
除雪機、スクーター、それに車と、今まで事あるごとにお世話になっています。

最近はスクーターのフロントブレーキシューの交換で
お世話になったばかりだったのですが…
DCF_0084.JPG

 

ミッション交換に引き続き、同じ中古車販売店様よりエンジンの交換依頼を受けました。

今回の車はワゴンRです…最近滅多にエンジン交換をする機会も無いのですが…
そこは、さすが中古車屋さん…少しでも利益になるなら、廃車にするよりも直してしまうようですね。

DCF_0074.JPG
エンジンの調子が悪いとの事で、早速診させてもらったのですが…
3気筒エンジンのF6Aが、どうも一発死んでるようなそんな感じで…
吹けない、力が無い、アイドル不調の現象が出てました…
おまけに、排気温ランプの点灯もあって、不完全燃焼、或は生ガス
のマフラーへの排出があることを教えてくれてます。 
 

DCF_0069.JPG                                                                      




ミッションやデフといった、パワートレーンのトラブルは最近では少なくなりました。
これはあくまでも材質の不良や強度不足といった観点からなのですが…

しかし、オイル漏れやオイルの劣化が原因のトラブルは依然として多く、
そこには、メンテナンスの管理や消耗部品が深く関わっているのが現状のようです。

そんな中、オイル不足が原因のトラブルに遭遇しました。
これはマニュアルミッションなのですが、フロントドライブシャフトが入る部分、
フロントのデフにあたる部分のオイルシールからの漏れが原因のようです。
DCF_0067.JPG
このシールの漏れ自体はよくあるトラブルで、大抵の場合はシール交換で直ります。
ただ、漏れの程度が酷く、空の状態で走行を続ければ、当然摩耗によって生じる
ガタや焼付きなどによってミッション自体がダメになってしまうこともあるのです。

今回入庫したこの車はそれを如実に表しているトラブルです…
人は何か行動しようとする時、それが意図するしないに関わらず
何か新しいものに遭遇したり出会ったりするものなのでしょうね。

工場の移転計画に頭を悩ませてる今、敷地はどの位必要だとか、
建物はいくら位掛かるだろうとか、
全く関わりの無い世界の事を一から調べて見積もるのは
とても大変な事なんですよね。

そんな折、お客さんとのふとした世間話から実はそのお客さんも
その手の見積は出来るからとの事で、選択の幅がまたぐっと広がったのです。

ちょっと驚きました。電気屋さんだったから、全くの畑違いなんじゃないかと…
「灯台元暗し」とは、正にこの事なんでしょうか?(笑)

ここまで辿り着く過程においても、それはそれは多くの人の意見やら
力添えがあった訳で…とても一人では解決など出来ないのです。

知らない世界の事を一つずつ見聞きしながら、ぼんやりとではあるけれども、
無知の領域から何が出来て何が足りないのかと言う事を、頭の中で整理
出来るようになった事は、人との繋がり無くしては到底出来なかったように思います。

そんなことをふと、思っていたある日のことですが…
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プロフィール
HN:
Mr. Blue (ミスターブルー)
性別:
男性
職業:
自動車整備士
趣味:
PC、釣り、音楽鑑賞、ドライブ
自己紹介:
整備士歴20年を超えましたが、
常に修行の日々なのですね。
これでいいと言うレベルは無くて
経験も全て過去の物になります。
失敗から学ぶ事も多く正反対
の事が正しかったりする世界です。
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